府中市のギタースクール、ハヤタギタースクールです。
今回は様式美メタルや、ネオクラシカルと呼ばれるジャンルで多用される、かっこいい響きのスケールであるハーモニックマイナースケールについてです。
ゆっくり弾いてもなかなかかっこいいですが高速で弾くとよりかっこよくなります。
代表的なギタリストはやはりイングヴェイマルムスティーンでしょうか。
では、解説していきます。(^-^)
ハーモニックマイナースケールの構成音
ハーモニックマイナースケールのスケールノートは、
1 2 ♭3 4 5 ♭6 7 1
となります。
キー=Amの場合は、
ラ シ ド レ ミ ファ ソ# ラ
となります。
ここでナチュラルマイナースケール(マイナースケール)と比較してみましょう。
ナチュラルマイナースケールのスケールノートは、
1 2 ♭3 4 5 ♭6 ♭7 1
キー=Amの場合は、
ラ シ ド レ ミ ファ ソ ラ
となります。(参照記事:マイナースケール)
スケールノートの赤字の部分に注目してください。
ハーモニックマイナースケールはナチュラルマイナースケールの第7音を半音上げた音階と言えます。(♭7→7)
半音上げたことにより、
第6音と第7音のインターバル(音の間隔)が1音半になり、
スケールとしては少しスムーズさに欠けると言えます。
1音半はギターの指板上だと3f(フレット)分です。
なぜナチュラルマイナースケールの第7音を半音上げたのか
スケールとしてはスムーズさに欠ける措置であるのに、どうしてナチュラルマイナースケールの第7音を半音上げたのでしょうか?
その理由はリーディングトーン(導音)という視点から答える事ができます。
音楽は主音に導く音は半音下がいいと言われています。
例えばメジャースケールは主音の1つ下の音は、
△7th音(7)なので半音間隔です。
(参照記事:1オクターブ間の音を数字で置き換えてみよう)
キー=Cの場合、
主音ド、導音シ
となります。
ド レ ミ ファ ソ ラ シ ド
第7音と第1音(第8音のこと)は半音階で、理想的な音階です。
ところが、ナチュラルマイナースケールは主音の1つ下の音は、
m7th音(♭7)なので全音間隔なのです。
音楽理論的にはあまり好ましいとは言えません。
そこでナチュラルマイナースケールにリーディングトーンを作りたいがために、ナチュラルマイナースケールの第7音のm7thを△7thに変えたのが、ハーモニックマイナースケールなのです。
この作業により無理矢理リーディングトーンを作ったために、第6音と第7音が1音半も開いてしまったのです。
ハーモニックマイナースケールのポジション
代表的なポジションのダイアグラムを載せておきます。(Aハーモニックマイナースケールスケール)
マイナースケールと比較して覚えましょう。
ハーモニックマイナースケールまとめ
前にも書きましたがメジャースケールやマイナースケールが本当の意味で理解出来ていれば、他のスケールの理解は早いですし、覚えやすいです。
今回やったハーモニックマイナースケールは、
(ナチュラル)マイナースケールと1音しか違いがありません。
テクニックも音楽理論もスケールも基本の土台の部分が大事だなと感じてもらえると思います。
ナチュラルマイナースケール、ハーモニックマイナースケールの解説が済んだので、次はメロディックマイナースケールです。
この記事の「なぜ第7音を半音上げたのか」の部分の続きが、メロディックマイナースケールにつながっていきますので、お楽しみに!