こんにちは、府中のギター教室ハヤタギタースクールです。
第38回は「運指における動きの無駄」について書いていきます。
無駄な動きがなくなると速弾きが楽になります。
まずはうちの生徒さんの動画をご覧ください。
とてもきれいなフィンガリングです(^-^)
フレーズはテンポ100の6連符なのでかなり速いのですが、リズムが正確です。
指がバタついてないのであまり速く弾いているように見えない、いわゆる「スローハンド」です。
では、一体バタつきを抑えるとどのような効果があるのでしょうか。
バタつきを抑える3つのメリット
ギターを弾き始めたばかりの頃は、左手で正確に押さえて右手でピッキングすることだけに集中して構いません。
ですが、ピッキングを見なくても弾けるレベルになった頃から取り組んでもらいたいことがあります。
それは左手のばたつきを抑える練習です。
バタつきを抑えると以下のような大きなメリットがあります。
- 速く動かせる
- ミスが少なくなる
- 苦手な指でもスムーズに動かせる
では、1つずつ解説していきます。
1.速く動かせる
ごく当たり前の話なのですが、指がバタバタしている状態では動きに無駄があるので速く弾くことが出来ません。
中・上級者の人は、徹底的にフィンガリングの無駄を省く練習を行ってください。
ゆっくりバタつかないように意識すれば、すぐに効果が出る練習です。
最終的には無意識に弾いても、バタつかなくなるように癖づけてください。
無意識にバタつかなくなるにはかなり時間がかかります。
2.ミスが少なくなる
上の生徒さんの動画が良い例なのですが、ノイズが出ません。
これは速く聞こえるうえで大きなポイントです。
仮に同じスピードでもノイズが鳴っていると、スピード感がなく聞こえてしまいます。
クリアなサウンドこそスピード感をアップさせます。
バタバタしなくなるとノイズの対処だけでなく、押弦ミスなどの技術的なミスの対策にもなります。
3.苦手な指でもスムーズに動かせる
これに気づいたのは比較的最近なのですが、苦手な指は可動域が狭いと思われます。
可動域が狭い不器用な指こそ、無駄な動きを省いて負担をなくしてあげた方がスムーズに動きます。
この点については、これだけで1記事書けそうなので別の機会に丁寧に具体例を出しながら解説する予定です。
バタつきを抑える方法
クロマチックの運指練習のやり方の記事が参考になるので是非読んでください。
速く弾くのとは真逆の練習で、めちゃくちゃゆっくりと指がバタバタしないように練習します。
コツは以下の2点です。
- 聞きたいフレーズをメトロノームを鳴らしながら全音符で弾く
- とにかく指を浮かせない
指のバタつきを無くして少エネを目指そう
無駄な動きをなくすのは、少エネという言葉に置き換えるとわかりやすいかもしれません。
階段を上るよりエスカレーターの方が楽ですよね。
そんな感覚に近いような気がします。
楽に速く弾くにはエスカレーターに乗ってください。
逆に練習をする時はわざと大きな動きで弾く時間も、時々作ってみてください。(時々ですよ)
それはそれで効果があります。
ただし意識的に大きく動かすことに意味がありますので、普段からバタついている人はまずはバタつかせない事が先決です。