テクニック第21回~40回

ギターネックの握り方 クラシックフォーム

エレキギターで派手なギターソロを弾く時や、コードをカッティングする時に、こんなことで悩んだことないでしょうか?

『ネックの握り方は、クラシック式とロック式のどちらがいいんだろう?』

どちらがいいとは一概には言えないので、第23回はクラシック式のフォームについてメリット・デメリット等、いろんな角度から書いてみます。

⇒テクニック解説記事の一覧はこちら

著者情報

早田拓真

府中ハヤタギター教室代表。正確無比なテクニックとわかりやすいレッスンで多数の生徒を受け持つ。練習方法の指導とフォーム修正が得意。 詳しいプロフィールはこちら



クラシックフォームとは

クラシックフォームとは左手の親指をネック裏にそえて、左手の各指がフレットと平行になるフォームです。

クラシックフォーム 正面 クラシックフォーム 裏側

ちなみに今回は触れませんが、ロックフォーム(シェイクハンド)は親指をネックの上から出して、しっかり握りこむフォームです。↓

ロック式フォーム 正面

参考記事:第24回 ネックの握り方 ロックフォーム

クラシックフォームのメリット

クラシックフォームで弾くと指が広がりやすいので、ストレッチフレーズが弾きやすくなります。

またストレッチフレーズとまでいかない、1本弦につき3音弾くような速弾きギタリスト必修のお決まりフレーズも速く弾きやすいです。

なぜクラシックフォームだと弾きやすくなるかというと、親指をネックの裏にそえることにより、手のひらがネックから離れるからだと思われます。

手のひらがネックから離れることによって、各指の自由度が高まるので無駄な動きの少ない運指が可能になります。

80年代以降のテクニカル系とか速弾き系といわれるギタリストに多いスタイルです。

クラシックフォームのデメリット

クラシックフォームはロックギターを弾くうえで、大きな問題があります。

それは手のひらがネックから離れることにより、指が不安定になりチョーキングがしづらくなることです。

ハードロックのギターソロでは、チョーキングが出てこない方が少ないくらいなので悩むところです。

そこで、一般的な解決策として2つ提示します。

どちらかやりやすい方をまずは試してみましょう。

  1. クラシックフォームのままチョーキングが出来るように練習する。
  2. チョーキングの時はロックフォームに切り替える。

①クラシックフォームのままチョーキングが出来るように練習する

クラシックフォームだとチョーキングのピッチが安定しないので、ピッチに気をつけて何度も練習しましょう。

②チョーキングの時はロックフォームに切り替える

チョーキングはやりやすくなりますが、クラシックフォームとロックフォームの切り替えが難しいです。
ネック裏の親指の位置を細かく微調整しながら練習しましょう。



クラシックフォームとロックフォームを混ぜたフォームでチョーキング問題を解決しよう

上記クラシックフォームのデメリットで記した一般的な解決策2つ。
一般的といったのは、実は私なりの解決策があるからです。

まー期待にそえるかわかりませんが、参考にしてみてください。

私はクラシックフォームでのチョーキング問題は、上記一般的な解決策でいうなら
②チョーキングの時はロックフォームに切り替える
に近いです。

ですが、②のように綺麗にチョーキングの時だけロックフォームにするのではなく、1~3弦のようにチョーキングの使用頻度が高い弦では、クラシックフォームとロックフォームを混ぜたようなフォームで弾いています。↓

クラシックフォームとロックフォームを混ぜたフォーム 正面
クラシックフォームとロックフォームを混ぜたフォーム 裏側

親指はネック裏にそえていますが、(クラシックフォーム)
その他の指の角度はフレットと平行ではなく、少し斜めに角度がついています。(ロックフォーム

これがクラシックフォームとロックフォームを混ぜたフォームです。
4~6弦はクラシックフォームで弾いています。

意外とこのスタイルで弾いている人って多いんですよね。
どうでしょう、参考になりましたでしょうか?