こんにちは、東京府中のギター教室ハヤタギタースクールです。
今回はフリジアンスケールを解説していきます。
フリジアンスケールは中近東の不思議な雰囲気のスケールです。
フリジアンスケールの構成音
フリジアンスケールの構成音は次のようになります。
スケールノート(ディグリー) | Eフリジアンの構成音 |
1 | ミ |
♭2 | ファ |
♭3 | ソ |
4 | ラ |
5 | シ |
♭6 | ド |
♭7 | レ |
メジャースケールの3番目の音から並べ直したスケールです。
スケールノートは、
- 1
- ♭2
- ♭3
- 4
- 5
- ♭6
- ♭7
(♭ばかりですね・・・。)
Eフリジアンスケールの場合、
- ミ
- ファ
- ソ
- ラ
- シ
- ド
- レ
となります。
スケールの性質を決める3度と7度がマイナーなのでマイナー系のスケールです。
フリジアンスケールの使える場面
フリジアンスケールはメジャースケールの第3音をルートとするコードⅢm7に対応しています。
キー=CではコードEm7の時にEフリジアンスケールが使えます。
個人的にはメタル系のギターソロにはまると思うので、ハーモニックマイナー的にフリジアンスケールを使うと個性になると思います。
メタル系のギタリストは積極的に使ってみてください。
フリジアンスケールを他のスケールと比較
フリジアンスケールとマイナースケール
フリジアンのスケールノート | マイナーのスケールノート |
1 | 1 |
♭2 | 2 |
♭3 | ♭3 |
4 | 4 |
5 | 5 |
♭6 | ♭6 |
♭7 | ♭7 |
よく比べられるのがマイナースケールです。
マイナースケールとは2度が違うだけです。
フリジアンスケールは♭2、マイナースケールは2。
トニックの半音上の♭2がフリジアンスケールの特性音(キャラクタリスティック・ノート)です。
多くのスケールでは2度は2なので、♭2を持つフリジアンスケールの響きは耳慣れない感じがすると思います。
この♭2が独特な怪しげさを演出してくれています。
フリジアンスケールを自然に弾くコツはマイナーペンタトニックスケールに♭2を混ぜることです。
例えばAmコード上でAフリジアンスケールを弾く場合。
基本はAマイナーペンタを弾きつつ、Aの半音上のB♭を混ぜます。
怪しいフリジアンっぽいフレーズが簡単に弾けます。
フリジアンスケールとスパニッシュスケール
続いてスパニッシュスケールとの比較です。
フリジアンのスケールノート | スパニッシュのスケールノート |
1 | 1 |
♭2 | 2 |
♭3 | ♭3 |
3 | |
4 | 4 |
5 | 5 |
♭6 | ♭6 |
♭7 | ♭7 |
フリジアンスケールに3(メジャー3rd)を付け加えるとスパニッシュスケールになります。
スパニッシュスケールはフリジアンスケールに、3を足した8つのノートで構成されています。
ですのでフリジアンスケールとスパニッシュスケールは名前は似てないけど、構成音はかぶっています。
フリジアンスケールを覚えればスパニッシュスケールもほぼ覚えた事になります。
フリジアンスケールとハーモニックマイナーパーフェクトフィフスビロウ
続いてフリジアンスケールとハーモニックマイナースケール・P5th↓(パーフェクトフィフスビロウ)との比較です。
スパニッシュスケールも掲載した方がわかりやすいと思ったので3つを比較します。
フリジアンのスケールノート | スパニッシュのスケールノート | ハーモニックマイナーP5th↓のスケールノート |
1 | 1 | 1 |
♭2 | ♭2 | ♭2 |
♭3 | ♭3 | |
3 | 3 | |
4 | 4 | 4 |
5 | 5 | 5 |
♭6 | ♭6 | ♭6 |
♭7 | ♭7 | ♭7 |
フリジアンスケールとの違いは3度です。
ハーモニックマイナースケール・P5thビロウは3度が3になります。
スパニッシュスケールというのはフリジアンスケールの要素もあり、ハーモニックマイナースケール・P5th↓の要素もあります。
さすが8つのノートを持っているだけあります。
フリジアンスケールに関する疑問
弾けます。
例えばKey=Cの場合。
Ⅱm7のDm7コード時にはDフリジアンが弾けます。(三和音のDmコードの時も使ってOK!)
特性音である♭2の音価を高くしてください。
音価を高めるには♭2の音を長く弾いたり、たくさん弾くようにしてください。
また♭2の音を序盤で弾くことでフリジアン色を強められます。
あります。
フリジアンスケールは♭2と♭6がアボイドです。
♭2は特性音でもあり、アボイドでもあるので使い方が難しいと思うかもしれません。
けど現実的にソロを弾く時は♭2も♭6も気にせず多用してもらって問題ないと言えます。(正確には問題ないことが多い)
♭2と♭6はⅢm7コードの構成音の1度と5度の半音上になります。
なのでⅢm7コードを弾いている時のテンション音に♭2や♭6は適さないと言えます。
ギターソロ時は基本的には♭2も♭6も気にせず弾いて良いでしょう。
フリジアンスケールまとめ
いきなり多くのスケールと比較すると頭がぐちゃぐちゃになってしまいます。
まずはフリジアンスケールとマイナースケールの違いを覚えて、アドリブに活かしてみてください。
それが出来たらまたこのページに戻ってきてスパニッシュスケールに挑戦、といった感じで知識を広げていくのが現実的な覚え方です。
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